玄米(ギャバ)と雑穀米の栄養、炊き方

玄米(ギャバ)と雑穀米〜今、日本人が求める”食物”

玄米・雑穀米が健康によいものとして見直され、多くの人が関心を持ち、日々の食生活にとりいれようとしています。

玄米や雑穀米は栄養学的にも優れていることが認識されたこと、ご飯と一緒に炊ける市販品の玄米や雑穀米が出てきたこと、自然栽培で安全な食品で美味しいことなどが理由にあげられます。

古来、私たち日本人は雑穀米を食べて生きてきました。

飽食の時代は終わり、食育、スローフード、自然食といったキーワードが示すように、本当に体によい食品が求められる時代になったのです。

玄米・雑穀米の種類、栄養と効能では、玄米と雑穀米(玄米、アマランサス・キヌア・ワイルドライス、大麦、はと麦、そば米、ひえ、あわ、きび、赤米・黒米、大豆、黒豆、小豆)に含まれる栄養素とその効能を紹介しています。

玄米・雑穀米のよさを知ることで、健康な食生活、食文化を知り、食について考える習慣を身につける「食育」を学ぶきっかけになれば幸いです。

また、雑穀米の炊き方などもあります。

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玄米、ギャバ、雑穀米の栄養、炊き方【雑穀米】

雑穀米は強い生命力を持っています。害虫に強く、土壌や気候の良くない地域でも育つので収穫量が安定しており、長期保存できることから、雑穀米は古くから主食や飢餓食として食されてきました。

戦後、食生活が豊かになるに従って、雑穀米は主食として食べられることが少なくなりました。国内生産量は減少し、約9割が輸入品といわれています。

しかし、今また雑穀米や玄米の良さが見直され、米の数倍の値段でも飛ぶように売れています。

画像は市販の雑穀米です。緑豆、きび、そば、押し麦、うるち玄米をブレンドしたものです。炊くと薄い紫色で、少しもちっとした食感になります。

3大栄養素とされる、たんぱく質、脂質、炭水化物はエネルギーを作ります。飽食の時代、私たちの食生活では、これら3大栄養素は満たされているようですが、エネルギー源にはならないけれど、体に必要な栄養素は足りているとはいえません。

例えば、体の生理機能の調節を行うミネラルやビタミン、食物繊維などです。これらの栄養素は偏った食生活では摂取することは難しく、不足すると生活習慣病を誘因することになります。

これらの足りない栄養素が、雑穀米にはバランスよく含まれているのです。

また、玄米や雑穀米は食物繊維が豊富なため、よく噛んで食べるようになり、満腹中枢が刺激されて少量でも満腹感が得られるので、ダイエット効果も期待できます。良く噛むことは脳の活性化も促進させます。

玄米・雑穀米には体に良い栄養成分が豊富に含まれています。現実的には1日30品目食べるのは難しいのですが、玄米や雑穀米を少しずつ毎日の食生活に採り入れるだけで、十分バランスのとれた食事になります。

玄米・雑穀米の栄養価

玄米と白米では、栄養価がずいぶん変わってきます。

玄米には白米の数倍のカリウム、マグネシウム、リン、鉄分のミネラル、食物繊維が含まれています。

雑穀米に含まれる成分を見ると、それぞれに特徴があります。

ある雑穀米には多量に含む成分が、別の雑穀米には少ない、というものです。

例えば、はと麦(ヨクイニン)は他の雑穀米よりミネラル成分が少ないですが、たんぱく質を多量に含み、大豆はカリウムを極めて豊富に含んでいます。

よって、単一に雑穀米を摂取するのではなく、数種類の雑穀米を組み合わせて摂取することにより、栄養のバランスが自然に採れるということになります。

私たちが普段食べている白米だけでは、栄養面で偏りがあるといえますね。

 

玄米・雑穀米の成分表
玄米 白米 押し麦 あわ きび ひえ そば米 はと麦 とうもろこし アマランサス 大豆
エネルギーkcal 350 356 340 364 356 367 364 360 364 358 434
たんぱく質g 6.8 6.1 6.2 10.5 10.6 9.7 9.6 13.3 9.5 12.7 36.8
脂質g 2.7 0.9 1.3 2.7 1.7 3.7 2.5 1.3 2.6 6.0 23.1
炭水化物g 73.8 77.1 77.8 73.1 73.1 72.4 73.7 72.2 74.1 64.9 29.8
カリウムmg 230 88 170 280 170 240 390 85 410 600 1900
カルシウムmg 9.0 5.0 17.0 14.0 9.0 7.0 12.0 6.0 14.0 160.0 180.0
マグネシウムmg 110 23 25 110 84 95 150 12 110 270 230
リンmg 290 94 110 280 160 280 260 20 290 540 630
鉄mg 2.1 0.8 1.0 4.8 2.1 1.6 1.6 0.4 2.4 9.4 5.6
亜鉛mg 1.8 1.4 1.2 2.7 2.7 2.7 1.4 0.4 1.3 5.8 3.7
銅mg 0.27 0.22 0.40 0.45 0.38 0.30 0.38 0.11 0.21 0.92 1.10
ビタミンEmg 1.3 0.2 0.1 0.8 0.1 0.3 0.2 微量 0.3 2.3 3.4
ビタミンB1mg 0.41 0.08 0.06 0.20 0.15 0.05 0.42 0.02 0.10 0.04 0.12
ビタミンB2mg 0.04 0.02 0.04 0.07 0.05 0.03 0.10 0.05 0.03 0.14 0.20
ナイアシン 6.3 1.2 1.6 1.7 2.0 2.0 4.3 0.5 3.0 1.0 1.8
食物繊維mg 3.0 0.5 9.6 3.4 1.7 4.3 3.7 0.6 4.4 7.4 13.7
参考文献:科学技術丁資源調査会「五訂日本食品成分表」

雑穀米には、こんなにも体に良い栄養素がたくさん含まれているのです。

食育を考えよう

食育」は、単に「食」に関する知識だけを学ぶのではありません。

毎日の食卓に上る食材が育った大地、水、空気、太陽、 そして季節や風土に対して興味を持つことでもあります。
豊かな自然によって育まれる命の素晴らしさ、愛おしさを学ぶこと、 すなわち「こころ」を育てる教育です。引用:財団法人 日本食生活協会

今、「食育」という言葉をよく聞きますが、「食育」とは教育です。

食材や食品、調理といった「食べる事」、食事のマナーや日本の伝統、自給率や国際的な食糧問題など、あらゆる「食」に関する多岐に渡った分野についての「教育」です。

日本古来から伝わる大地の恵み、雑穀米・玄米を知り、食生活にとりいれて、「食育」を考えてみませんか。

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